No.011 故宮博物館「展示物と照明」
ガラスケースの中にある展示物よりも、奥の壁面に自然と目が行きます。明るさ検討画像では展示物は、青の4~6.5NBで明るさ感を下げる領域や黒の暗い色と判断される領域になっているため、視認性に問題があると思われます。一方で展示物のおいてある台座は、黄色の7.5~9NBで明るさ感を上げる領域になっており、明るく目立つことがわかります。展示物を見せたいのであれば、背景の壁面や台座の輝度を落とし、展示物に焦点を絞り照明をする方法が良いでしょう。(by N.)
No.012 八景島シーパラダイス「目の順応と演出」
若干暗めな静かな水と強い光線との対比がおりなす水槽内の景色をドラマチックに演出していると考えられます。(by N.)
No.013 2k540 AKI-OKA ARTISAN「光で演出されたストリート」
簡易輝度画像からは、天井に照射された光がひときわ明るく、グレア源になっているような印象を受けますが、明るさ検討画像を見るとこの部分は黄色の7.5~9NBで明るさ感を上げる領域なので、グレアにならない程度の非常に適切な明るさに照明されていることがわかります。また画面の大部分が黄緑色の6.5~7.5NBで適度な明るさに収まっており非常に上手に照明計画がされています。(by N.)
No.014 クリスマス工場「商品を見やすく」
明るさ検討画像では、商品が陳列された場所が、青の4~6.5NBで明るさ感を下げる領域なので、薄暗いといえます。この照明状態では商品の視認性に問題があります。現在はダウンライトが下向きに設置され、棚の白い木枠に光が当たる状態ですが、スポット照明などで陳列棚の商品に向けて照射し、鉛直面の明るさを上げることで買い物客が商品を選ぶ上で十分な明るさを確保すると良いでしょう。(by N.)
No.015 ラムカムヘン大学食堂「顔を見て話したい」
簡易輝度画像を見ると、均一な明るさであることがうかがえますが、明るさ検討画像を見ると、黄緑色の6.5~7.5NBで適度な明るさと黄色の7.5~9NBで明るさ感を上げる領域がバランス良く分布しています。しかしながら、利用者の顔や体は青の4~6.5NBで明るさ感を下げる領域であるために、薄暗い印象を与えます。以上からこの食堂は鉛直面の明るさをもう少し上げる必要があるでしょう。(by N.)